弁護士 服部 咲
1969年6月28日、警察が、NYのゲイバー「ストーンウォール・イン」に踏み込み捜査を行い、居合わせた同性愛者らが初めて警察に立ち向い暴動になった事件(ストーンウォールの反乱)がありました。
この事件はのちに同性愛者らの権利運動のきっかけとなった歴史的な事件といわれていますが、2019年は同事件から記念すべき50周年となる年であり、この節目をお祝いするワールドプライドパレードがNYで盛大に開催されました(2019年6月30日開催)。ワールドプライドとは、LGBTの人たちが誇りの表明と共に行進し、多様性を認め合う世界的なイベントです。
同イベントには世界中から約700ものグループが参加し、約15万人が行進。フロートの数は160もあったそうです。セレブも数多く参加し、レディ・ガガもサプライズで歌を歌ったとか。
私が所属している「結婚の自由をすべての人に」訴訟弁護団でも、この時期に合わせて、NY視察旅行を行い、NYパレードに参加するとともに、NY州裁判所、NY大学のLGBTQ学生センター、ACLU(アメリカ自由人権協会)、NY州人権委員会、人身取引を専門的に扱うクイーンズ区の刑事裁判所等に訪問し、アメリカでどのように同性婚の法制化を勝ち取ったのかを学びました。また、NY全体が、同性愛者たちのテーマカラーのレインボーで埋め尽くされ、市全体でLGBTに対する支持・賛同を表明していたことが印象的でした。