逆転現象
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今年も駅伝シーズンになりました。
日本生まれの駅伝の中で、最も有名な駅伝といえば、「東京箱根間往復大学駅伝競走」、略して箱根駅伝であることに異を唱える人はあまりいないでしょう。
OB・OGならずとも、各校の順位に一喜一憂し、ただ走るだけの競技にドラマを見出す方も少なくないと思います。
しかしこの箱根駅伝は、関東学生陸上競技連盟が主催する、関東の大学だけが参加する、いわば地方大会に過ぎません。
11月6日には、全国の地方大会から勝ち上がってきた大学が参加する全日本大学駅伝が控えています。「伊勢路」とも称されるこの大会、日本一を競うという意味ではこちらが優勢なはずですが、駅伝シーズンを通してみると、箱根の前哨戦といった印象を拭えません。
こうした逆転現象は、何も大学駅伝に限った話ではないようです。
スポーツの祭典オリンピックも、すべての競技の頂点かと思えば、サッカーに関してはFIFAワールドカップの方が上で、各国のA代表が参加するのがワールドカップ、オリンピックは年齢制限のあるやや若手の大会という位置付けです。
高校野球もそうですね。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)より、同じ時期に開催されている夏の甲子園の方が注目されがちです。
中央官庁の事務方のトップは、事務次官と相場が決まっていますが、法務省に関しては検事総長がトップということになっています。法務事務次官は出世の通過点で、東京高等検察庁検事長の方がまだ上という扱いです。
先日閉幕した中国共産党大会は、5年に1度開かれる中国の事実上の最高意思決定機関で、憲法上の最高権力機関である全国人民代表大会(全人代)よりも上位とされています。
わが国の国会も、憲法上「国権の最高機関」(41条)と定められていますが、最近は官邸や与党からすっかり軽視されてしまい、最高機関が看板倒れになりかねない状況です。
それどころか、どうやら最大与党の幹部クラスが宗教団体を名乗る特定の団体と深く結びついていることが明るみに出はじめ、本当のトップはどこにあるのか、怪しくなっています。
と、まあ、いろいろなところで逆転現状を発見することができるわけですが、健全なものもあれば、全くそうでないものもあるわけで、特に最後のやつはあいまいにせずにきちんと決着してほしいものです。
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