弁護士の雑記帳 – 東京中央法律事務所

東京中央法律事務所の公式ブログです

*

2つのマクドナルド理論

 

この記事は約 2 分で読めます。

アメリカのジャーナリスト、トーマス・フリードマンが提唱した外交理論に、「マクドナルド理論」というのがあるそうです。
曰く、「ある国の経済が、マクドナルドのチェーン展開を支えられるくらい大勢の中流階級が現れるレベルまで発展すると、その国の国民はもはや戦争をしたがらない。むしろ、ハンバーガーを求めて列に並ぶ方を選ぶ。」(Wikipediaより)という考え方だそうです。

もちろん批判もあるようですが、空腹の時はケンカが激しくなりやすいという傾向もあるようなので、いつでも手軽にハンバーガーが手に入る環境では、少し気持ちが穏やかになるというのは分からなくもありません。

ところで、マクドナルド理論と言われるものにはもうひとつあるのだそうです。

Facebookなどで4年ほど前に話題になったというのでご存知の方も少なくないかも知れませんが、「お昼どこに行こうか?」という時に、誰かが「マクドナルドにする?」と提案すると、「いや、マクドナルドにするくらいなら、◯◯に行こうよ。」というアイデアが出てくる、という理論だそうです。
はてなキーワードによると、「『実行可能な選択肢のうち最低のもの』を提案することによって、そのアイデアを実行しないために、人々はよいアイデアを出そうとするという理論」と説明されていました。

マクドナルドに対して失礼とは思いつつも、言わんとするところは分かるような気もします。

総理大臣が、憲法記念日に行われた改憲派の集会に、自民党の総裁として、自衛隊明文化と高等教育無償化のための改憲宣言とも言えるメッセージを送ったことは報道等でご存知と思いますが、これをきっかけに、野党ばかりか、足元の自民党内からも異論や違和感を含むさまざまな意見が噴出してきました。

安倍自民党総裁は、2つ目の意味でのマクドナルド理論を実践しようとしたのでしょうか。
実際に、あまりにもあからさまな公明党と日本維新の会への迎合っぷりに辟易して、「いやあ、さすがにそれはありえない。」という意見が多く見られるように思われますので。

なお、くれぐれも言っておきますけれど、マクドナルドを揶揄するものではないですよ。時々おいしく利用させてもらってます。

 - 社会 ,

  関連記事

住民の立場から

昨日の衆議院本会議での日本共産党の志位和夫委員長の代表質問の際の出来事です。 沖 …

反社の定義

昨日のニュースですが、政府が「反社会的勢力」の定義について「その時々の社会情勢に …

目的も違うし必要性もない

 はやりのゲーム機を欲しがる子供が、「みんな(そのゲーム機を)持ってるから、持っ …

オスプレイ墜落

昨日、屋久島沖で在日米軍横田基地所属の軍用機オスプレイが墜落したとのニュースが飛 …

書き換える罪

刑法159条は私文書偽造・変造罪を定めています。 (私文書偽造等) 第159条 …

まだ大丈夫?

西日本を中心とした豪雨被害に遭われた皆様、今も避難生活を余儀なくされている皆様に …

三段論法

人間は死から逃れられない。(大前提) ソクラテスは人間である。(小前提) ゆえに …

迫る改元

裁判所では受理した事件(案件)ごとに「事件番号」といわれる固有の番号を振って事件 …

天の声にひざまずく

新元号ネタの連続3稿目です。 新元号に使われることになった「令」の字ですが、出典 …

友情と下心

 今年も新語・流行語大賞の候補がノミネートされる季節になりました。  候補に選ば …