医事紛争事件について
病気やケガで病院にかかるときには、患者は医師に対して全幅の信頼を寄せます。そうでなければ、安心して身を委ねられません。入院や手術が必要となれば、全快して退院できることを期待するのも当然でしょう。
検査を受ければ、悪いところをもれなく見つけてくれる。薬も最適なものを正しく使ってもらえる。
医師と患者との間には、そうした信頼関係が不可欠です。
しかし、医療行為も人間のすることですので、まれにミスが起こります。ミスの中には、リスクを覚悟でチャレンジする極めて難しい手術中に生じたわずかなミスもあれば、手術で開けたお腹の中にガーゼを置き忘れたまま縫合してしまった、などという初歩的なミスもあります。
医療に対する患者の期待が高い分だけ、医師のミスに対する患者の不満は大きくなりますが、そのすべてにおいて医師の法的責任が問題となるわけではありません。しかし、不満のある患者・家族の前には、医療の専門性という壁があるため、本当は法的責任を問える場合でも、それを断念してしまうことになりかねません。
東京中央法律事務所では、いわゆる医療過誤・医療事故に関する相談、医療機関などを相手取った損害賠償請求手続なども取り扱っています。
弁護士は医療の専門家ではありませんが、法的観点から医療過誤・医療事故における調査、法的責任追及の可能性を十分に検討し、その上で法的手続に進みます。
そのために、事実関係を詳しくお伺いし、カルテ開示、証拠保全手続、文献調査、協力医からの意見聴取などを行うことになります。